安全保障 2014 5 17

 最近、新聞では、
日本の集団的自衛権の容認に関する記事が多いですが、
遅まきながら「やっと動き出した」という印象でしょう。
 この動きは、亀のように遅く、
10年以上も遅れていると言えるでしょう。
この10年は、日本を取り巻く安全保障の環境が激変してしまったのです。
 中国の軍事予算は、この10年間で、4倍近くになりました。
一方、日本の軍事予算は、この期間で「微増」というレベルです。
 また、かつて、日本の左翼やリベラル勢力から、
「地上の楽園」と喧伝された北朝鮮は、
今やミサイル大国になってしまいました。
 さらに、三度目の核実験を成功させて、
事実上の核兵器保有国になってしまいました。
 こうした厳しい現状に対して、
日本の左翼やリベラル勢力は、
「見たいところは見て、見たくないところは見ない」という、
少女漫画の世界に逃げ込んでしまいました。
 いや、日本風に言えば、厳しい現状に対して、
「見ざる聞かざる言わざる」という「三猿状態」になってしまいました。
 もちろん、多くの日本人も「平和ボケ」していますので、
こうした安全保障をめぐる環境が激変していることに気づかなかった、
いや気づきたくなかったというところでしょう。
 10年以上遅れているのです。
私は、2005年に、こう書いたのです。
「アメリカに安全保障を丸投げし、
日本は商売に専念するという時代は終わった」
 2005年当時、多くの日本人どころか、
政府までも「平和ボケ」している現状を嘆き、
警告の意味で書いたのです。
 このサイトでは、2003年から警告を発してきましたが、
誰もが聞く耳を持たなかったというのが現実でした。
(参考)
 「新聞・テレビが伝えなかった北朝鮮」(角川書店)という本には、
このようなことが書いてあります。
 著者によると、日朝友好京都ネットの市民交流グループの参加者の中に、
自称「極右」の男性がいたそうです。
この男性の語る言葉が、もっとも核心をついていたかもしれません。
 この右翼男性が、平壌でのパーティの席上で、
北朝鮮側の人物と会話をしたそうですが、
その時、こんなことを言われたそうです。
「わが国に来てまで、日本の悪口を言う日本人は信用しない。
日本を愛する日本人を信用する」
 著者は、こう言います。
これは、大変重要な言葉である。
これまで北朝鮮に来た数多くの日本人たちの言動を踏まえて言ったものである。
 数十年の間、左翼的な日本人たちが平壌に来ては、
「日本は、どうしようもない」、
「日本は、嫌いだ」、
「日本より共和国(北朝鮮)の方が、すばらしい」と、
言い続けてきたことへの率直な批判である。
 外国へ来て自国の悪口を言っているだけの人物と、
いつまで付き合っていても、何も動かないということを、
北朝鮮側も、よく知っているのであろう。
(以上、引用)




























































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